<ジーファーのお話>
球王朝時代の簪かんざしには金属をはじめとする様々な異なる素材のものがあり、 尚眞王(1509年)の時代にはすでに、王族は金・士族は銀・平民農民は 真鍮・木・べっ甲などといった素材で位階の違いを表していました。
また男女によっても形状が異なります。
女性用の簪は、スプーン状にくぼませた頭部と六角形の胴体で出来ています。 この形は、女性の姿を表していると言われています。
男性用は、龍や水仙、牡丹など、位階によって違う形をしています。
婦人は火事の時、肌身離したことのないジーファーを火中に投じて鎮火を願ったといいます。
ジーファーは女性の分身なのです。
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ジーファー(女性用本簪)古典や民謡など、「かんぷー」を使用する場面では欠かせない品です。
最近では、オシャレとして日常使いをされる方もいらしゃいます。
琉球では簪の制により身分ごとにかんざしの形状・材質が決められていました。
王以下庶民までが用いたかんざしには本簪と副簪があり、女性の本簪を「ジーファー」、副簪を「側差(そばざし)」といいました。